キングコング西野さん『えんとつ町のプペル 』絵本無料公開について 作家として思うこと。
話題の西野さんが話題のことでミヤネ屋に出てた(^ω^)
めちゃくちゃ売れてるこの本の無料公開について
岡も物作ってる人の1人なのでこのことについて思ったことを書いてみます(^ω^)
ちなみに西野さんのブログでの言葉の使い方とか見せ方とかについて自分は触れないです。
西野さんのブログ
まず前置きとしてお伝えしておきたいのはこれは岡の個人的な考えであって
それ以外のお考えの方や意見を否定している訳ではないということです。
ただの、物作りを生業としている一人として思うことがあったので書き留めておきたいと思いました。
無料公開ときいて初めに思ったこと
え?最高かよ\(^o^)/
リアルにこの一言でした(^ω^)
そもそもキングコング、作家、ビジネスマンの各方面の西野さんが好きで、
プペルも発売になった直後に絵本自体を読んでいます。
絵がめちゃくちゃ綺麗でめっちゃ眺めました。
岡は絵に特に感動したタイプ。
もちろんストーリーもすばらしかった(´;ω;`)
プペル健気かわいかった(´;ω;`)
そしてクラウドファンディングで製作されたというのもこの作品が好きな理由のひとつです。
絵本だからできたネット上『無料公開』
岡は自分にしかできない物を作って売る、というのを本業にしています。
だからこそ価格にはとても考えぬいてつけて、その価値を伝える努力をすることも日々意識しています。
だから基本的に、作品の『等価』ではない価格は良くないと思っています。
無料なんてもっての他です。
※なにか宣伝の為にとか、一回とにかく試してもらう為に、とか正当な理由がある値引きや無料サンプルは全然良いと思ってますよ(OvO)
ですが、今回の絵本無料公開はどう考えても本当にうまい具合に全く問題がない、むしろ素敵な事しかないと思います。
プペルの価値は「参加者意識」と「所有欲」
プペルの価値は無料公開で落ちることもなくなることもないです。
プペルに限らず、大量に作ろうと思えば作れる絵本はストーリーの「情報」が価値の大部分ではないと考えます。
※もちろんストーリーや絵に価値がないという意味では絶対ありません。
これが中身の「情報」自体を売っているものならそれが価値の大部分なので良くないと思います。
しかし、絵本というかもはや前評判から絵がヤバイ絵がスゴイとアート作品だったプペルのお客様は「情報」に価値を感じてるのではなく、
あの緻密な絵を見ること、そしてそれを「所有」することに価値を感じていると思います。
読めて、はい中身わかったらOK〜♪となっているのであれば古本屋にプペルがもっと大量にあるはずです。
だから絵本自体を無料配布だったら
何考えてるんだ西野さん…ってなったかもしれないけど
デジタルでの無料公開なんてまじでYouTubeで曲のPV見れるのと何が違うんですか?
お客様にとってのプペルの真の価値は「所有する」こと。
決して中身がどうなっているかの情報だけではありません。
また今回はクラウドファンディングによって最初から所有したい人、
純粋に『プペルを世の中に出す』ということを応援して自分もその流れの1人になりたいと思った人がお客様になっています。
そういう意味でもプペルはプペルという存在自体と所有、参加者意識に価値の本質があると思います。
無料公開で困る人はいない。‐現代はみんな選ぶことにこそ困ってる-
昔は物自体が少なかったのでそもそも選べなかった。
食器棚ならここのやつ、タライならここのやつ、ヤカンならここのやつ、みたいな。
でも現代は物が溢れまくって選択肢が無限にあって、
なんなら直接その用途じゃない代わりの物とかまであって(例えば 単語の意味を知るってなると、辞書買う、電子辞書買う、スマホ、タブレット、電話買って人にきくetc)
どれがいいのか選ぶのに苦労する場面が多くあると思います。
自分はお客様の困ってることを解決するのが商売の大事な要素のひとつだと思うのでその部分のお困りをなんとかしようとするのはとても自然な流れだと思います。
そのためにお試しやサンプルがあるわけで。
特に絵本だと中身が分からないと中々手が出せないと思います。
スッと買える絵本っていったらモチモチの木とか、ぐりとぐらとか、11匹のねこシリーズとか自分が子供の頃に読んだものくらいでしょうか。
ていうか絵本って自分のまわりの本屋さんでは普通に立ち読みして中身確認できるし(そうじゃないところがあったらすみません)
それをネット上でやったというだけですので今までの世界と本質的には何も変わらず
お客様のお困りを解消しようとした、買う前に中身を確認できるようにしたというだけだと思います。
この無料公開で実際に迷惑がかかっている人ってほとんどいないと思います。
プペルはこの世にひとつしかない唯一無二の作品だから他の絵本に影響はないし、
(プペル無料で読めたからぐりとぐら読めなくてもいいやー(^ω^)とはならない。全くの別物だから)
業界に影響もないし、
クリエイターにお金が回らないうんぬんは、理由はどうあれ自分の作品が売れないことを人のせいにしているクリエイターは西野さんとか関係なくそりゃ食えないでしょと思いますし。
業界に関してはネット上無料公開にしてから絵本本体の売り上げが上がっているので良いことしかないと思います。
つーかめちゃくちゃ売れてるという結果が全てだろうと。
西野さんは作業をしたクリエイターさんには先に報酬を渡して製作したようですし。
本当困る人いない仕組みで素敵だなと思うわけです。
唯一困ってる人がいるとしたら
本が欲しいって訳ではなく、プペルの『情報だけ』が欲しくて本を買ったけど情報が期待はずれだった人くらいですかね?
3ヶ月後に無料公開ってわかってたら無料公開読んでから判断したわ!ってパターン。
いるかいないかわからないですけど可能性が0とは言えないので。
でも普通に返品できるならそれも解決しちゃいますが、注文〜返品の手間がいらなかったかもと思えばやはり0ではないですね。
でも本当それくらいで、それ以外の人にとっては影響がないor良いことしかない。
物作りをする者としては、お客様の為に思いつく人はいても
こんなに他に影響を出さずに実行できる人はあまりいないし
実行する勇気が本当にすごいなと思った一件でした。
毎日発送業務に追われているという西野さん…
梱包って本当地味に時間かかりますよね…。
自分脳内では5分で終わるシミュレーションなのに実際やると え?ってなります\(^o^)/笑
ということでこの無料公開の考え方が大好きという話でした\(^o^)/!